【業種ごとの平均値が分かる】初心者が最低限知るべき個別株の割安さ判断材料PERとPBRについて解説【業種ごとに判断しよう】

どうも、アイクです

当ブログなどで個別株投資を学び、銘柄選定のできた人がほぼ間違いなく通る道として「いつ買えばいいのか問題」というものがあります。

どんなに優良な銘柄でも、買った直後に暴落して含み損を抱えてしまったら、それ以降もその株を持ち続けることは精神衛生上よろしくありません。

   
そりゃ安く変えればいいけど、未来の値動きなんて誰にも分らないでしょ?
確かに、株価の「値動き」を予想することは、未来が見れる神様でもない限り不可能です。
しかし、現在の株価が「割安なのか・買い時なのか」をおおよそ判断することは可能です。
株価の買い時を判断するための材料はたくさんありますが、本記事では初心者でも判断しやすいものとして
  1. PER(株価収益率)
  2. PBR(株価純資産倍率)

の2つを解説していきます。

この記事を読めば、優良な高配当銘柄を見つけた後、高値掴みをしてしまう可能性がぐっと低くなります。

それではいってみましょう。

PERとPBRは初心者から上級者まで必見の指標

これからご紹介するPERとPBRは、株価の割安さを判断する基準として投資初心者から上級者まで広く活用される指標です。

私が個別株投資に利用しているSBI証券では、銘柄を検索・選択した先にある下記の画面で確認することができます。

PER~投資家の期待度を見極める~

PER(株価収益率)とは、企業の価値(時価総額=株式発行数×株価)が企業が実際に稼ぎ出す純利益の何倍になっているかを表し

PER=時価総額÷純利益

この数式で求めることができます。

PERの数値が高ければ高いほど株価が割高、低ければ低いほど株価が割安であるといえます。

ちなみに、電気自動車で世界を引っ張る米国企業テスラのPERは、なんと千倍を軽く超えています。

   
そんな超割高銘柄を買う人なんているの?
単純に考えたら、企業が稼ぎ出す金額(純利益)がそのまま企業の価値(時価総額)となってもおかしくはなさそうですよね。
しかし、実際にはテスラのように時価総額が時として純利益の何倍にも跳ね上がることがあります。
この現象は、投資家がテスラという企業を
「この会社にはまだまだ利益を上げる能力があるはずだ😁」
と評価するために起こります。
   
将来的な企業価値を考えるとまだまだ割安だと判断しているということだね

PERだけで割安かを判断するのは危険

テスラのPERが千倍になってもまだ買われているように、残念ながらPERが〇倍だから割高と一概に言えるものではありません。
様々な銘柄のPERを比較して相場観を身に着けていくとよいでしょう。

PBR~倒産時に資産が還元される・・・かも?~

PBR(株価純資産倍率)は、時価総額が企業の保有する純資産の何倍になっているかを示す指標で

PBR=時価総額÷純資産

この数式で求めることができ、一般的に1倍を超えていると割高、1倍以下で割安といわれます。

もし万が一、投資している企業が倒産した時、企業が保有する純資産を企業のオーナーである株主に分配することになります。

この時、PBRが1倍以下の企業であれば、理論上は倒産時点の株価以上のお金が分配されることになります。

   
ちなみに、資産から借金を引いたものが純資産だから、純資産が+の企業が倒産した時に分配するお金がないということは通常ありえないよ

必ず分配されるわけではない

理論上と書いたのは、企業が粉飾決算などの不正行為に手を染めて純資産を多く見せかけていたり、保有している不動産などの資産が思った金額で売却できないことがあるからです。
   
少なくとも、犯罪に手を染めるような企業への投資はご法度だね!!
PBRについても、PERと同じく一つの銘柄だけを見て割安さを判断するのではなく、相場観を身に着けたうえで判断するようにしましょう。

PERとPBRはセグメントごとに評価しよう

ここまで記事を読んでくれた人の中には

   
PER1千倍でも割高とはいえない、PBR1倍以下でも安心ではない・・・
これじゃ結局割安さを判断できないよ
このように感じた人もいるかもしれません。
実際、PERやPBRをはじめ数々の指標はどれも、それ一つを一つの銘柄で確認するだけでは割安さを判断することはできません
しかし、ほかの銘柄と比較するといっても、1千倍を超えるテスラと比較したらほとんどの企業は超割安銘柄になってしまいます。
PERとPBRで割安さを判断するときは、比較対象の企業が所属しているセグメント全体のPERやPBRと比較するとよいです。

各セクターごとのPERとPBR

日本企業の各セクター(業種)毎のPER及びPBRは以下のとおりです(2019年時点の記録です)。

業種PBRPER
日経平均(加重平均)3.07倍24.98倍
TOPIX(加重平均)2.28倍22.44倍
陸運業1.37倍20.25倍
輸送用機器0.72倍15.18倍
保険業2.17倍30.20倍
不動産業1.57倍19.44倍
非鉄金属1.01倍18.46倍
電気機器1.44倍29.4倍
電気・ガス業0.71倍9.47倍
鉄鋼0.68倍10.33倍
倉庫・運輸関連業0.9倍11.86倍
繊維製品0.91倍24.45倍
石油・石炭製品0.8倍18.08倍
精密機器15.27倍24.68倍
水産・農林業1.46倍50.97倍
食料品1.68倍34.46倍
情報・通信業3.44倍70.81倍
証券、商品先物取引業1.03倍35.0倍
小売業4.35倍74.87倍
鉱業0.7倍9.16倍
建設業1.07倍14.53倍
空運業5.73倍13.63倍
銀行業0.36倍9.82倍
金属製品0.71倍20.47倍
機械1.6倍20.33倍
海運業0.8倍23.74倍
化学1.18倍20.38倍
卸売業1.14倍38.12倍
医薬品2.8倍51.83倍
パルプ・紙0.58倍11.57倍
その他製品1.23倍36.47倍
その他金融業1.82倍15.04倍
その他0.15倍48.34倍
サービス業3.25倍31.53倍
ゴム製品0.8倍11.48倍
ガラス・土石製品1.08倍13.41倍
REIT46.65倍

投資を検討している銘柄のPER及びPBRを、その銘柄が所属するセグメント全体のPER及びPBRと比較すれば、その銘柄がセグメントの中で割安なのかどうかを判断することができます。

   
これでうっかり割高の銘柄を購入する心配が減ったね

まとめ~業績好調で財務優良な銘柄を割安な株価で投資しよう~

この記事では、高配当個別株の割安さを判断する基準として

  1. PER(株価収益率)
  2. PBR(株価純資産倍率)

の2つを解説しました。

本記事で示したセグメントごとのPERとPBRを参考にすれば、明らかな割高銘柄を避けることができるでしょう。

では、割安なら何でもよいのかというとそうでもありません。

企業の株価が下がっているということは、何かしら投資家に評価されていないポイントがあるということです。

場合によっては、せっかく割安な価格で買えたのにそのまま倒産してしまうという最悪の事態を招く可能性も十分あります。

   
倒産して紙くずになるのは絶対に嫌だ!!
なんとかしてそんな事態を避ける方法はあるの?
投資に絶対の正解はありませんので、100%避ける方法はありませんが、業績が好調で財務優良な銘柄を選ぶことで、倒産のリスクはかなり抑えることができるはずです。
業績好調で財務優良な高配当個別株の選び方については、下記の記事を参考にするとよいでしょう。
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高配当個別株投資の手順はざっくりと
  1. 業績好調で財務優良な銘柄を選ぶ
  2. 割安で高配当になっているときに買う
  3. 経営が傾かない限りは配当金をもらい続ける

という流れになります。

つまり、割安さだけで投資するものではないということです。

正しい順序で勝率の高い投資を心がけましょう。

本日の記事は以上になります。

   
割安さの前にそもそもどんな銘柄に投資すればいいの?
そういう方には、こちらの記事に私が実際に投資してる銘柄を載せているので一度ご覧ください。
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