【初心者向け高配当企業分析】南総通運に投資する3つの理由【物も人も届ける物流】

どうも、アイクです。

今日は、千葉県を中心に物流などを展開している南総通運について企業分析していきます。

結論としては

  1. 千葉県内シェアトップの取引数
  2. ストックビジネスによる底堅い業績
  3. 増配傾向の配当金
の3つの理由から、南総通運は長期的に保有できる銘柄と判断しました。

この記事では、

  1. 南総通運の概要
  2. 南総通運の営業成績
  3. 南総通運の財務状況
  4. 南総通運の配当戦略
  5. 南総通運の将来性

について解説します。

なお、本記事では、IRBANK様のデータを引用しています。

それではいってみましょう。

南総通運の概要

南総通運は、千葉県を中心に物流サービスを展開する企業で、以下の事業を展開しています。

  1. 運送業全般
  2. 倉庫の建築・賃貸
  3. 人材派遣
  4. タクシーや送迎バス運行などのサービス
  5. 保険代理店業

もう、「人も物も運べるものは全部運びますよ」と言わんばかりですね。

同社は、1942年に誕生して以降、地域密着型のサービスを展開し、今では県内のシェアNo,1に成長しました。

安定配当狙いの投資では「シェアNo.1」は重要キーワードだね!

南総通運の営業成績

売上高~コロナ禍で減収も長期で安定~

上記グラフのとおり、2020年度は約7%の減収減益となっています。

減収減益の要因は以下のとおりです。

  1. コロナ禍で人々の行動が制限された
  2. 半導体の供給不足により製造業の工場棟の稼働率が低下した

リーマンショックのころに3期連続の減収減益を記録していることからも、業績は景気の影響を受けやすいようですね。

   
不景気で取引先の企業活動が停止したらなす術無しって感じかな?
概要で解説したように同社は運送業では千葉県内のシェアNo,1を獲得し、その他にも多岐にわたる事業を展開することでリスク分散を図っています
そのおかげで、100年に一度の金融危機下であっても3割程度の減収に留め、かつ安定的に黒字を維持しています
   
既にリーマンショック前の水準には回復しているし、それなら比較的安心できるね

営業利益率~安定して高収益性なビジネスモデル~

先程解説したように、南総通運のビジネスモデルは売上が景気の影響を受けやすいものですが、営業利益率の面で見ると違った景色も見えてきます。

南総通運は、景気の動向に限らず営業利益率10%前後の高収益性を維持しています。

同社が展開するビジネスには、賃貸や保険業など長期にわたり固定収入が期待できるものがあり、それらが不景気時の収益を下支えしているようです。

   
固定の収益があるビジネスモデルは不況に強いから業績が安定するよね

南総通運の財務状況

自己資本比率~順調に改善を続ける~

南総通運の自己資本比率は、2007年度の40%から10年以上の時間をかけてゆっくりと改善を続け、ここ数年は60%前後で安定しています。

自己資本比率改善の要因はほぼ利益剰余金の増加によるもので、記録のある2007年以降、13期連続で増加しています

   
事業で順調に稼げているということだね
2020年度は自己資本比率が3%ほど低下していますが、それでも利益剰余金が増え続けている間は倒産リスクは皆無だと考えています。

ネットD/Eレシオ~新倉庫建設で直近は悪化~

南総通運のネットD/Eレシオは2019年度まで一貫して改善を続けてきました。

   
2020年度は何があったの?
ひょっとして、経営の危機!?

結論から言うと、同社の経営に今のところ悪影響はありません。

IR情報を見ると、倉庫建設の主な財源は銀行等からの借入金であることが分かります。

同社は現在、茨城県龍ヶ崎市に南茨城物流倉庫という賃貸用の倉庫を建設中なのでその費用に充てられているということです(2023年春完成予定)。

「今のところ」悪影響はないと言ったのは、そこに入居の申し込みが入る保証はないということが理由です。

借り入れる建築費用は膨大で、その返済には何年もかかります

その間に金利上昇したり、未曽有の不景気で収益性が低下した場合は返済に困窮する恐れがあります。

   
金利上昇リスクなどについては、決算短信で南総通運自身が事業リスクとして書いているよ
とはいえ、20~30%という数値は陸運業の平均値(約20%)と比較してそう悪い数値ではありません。
長期的に財務状況の改善を継続してきたという実績もあるので、短期的な数値の悪化をそこまで気にする必要はないと考えています。

南総通運の配当戦略

配当金~2016年度以降は概ね増配傾向~

南総通運は、2014年以降はおおむね増配傾向にあります。

直近の10円減配は、2019年度に出していた創業75周年記念の記念配当10円が無くなったためです。

   
事実上の配当維持ということだね
直近で記念配当を出している企業は、翌年に減配することが多いので高配当株投資家から嫌われることもあるのですが、同社については記念配当を抜いても税引き前で3%を超える利回りを維持しているのでまずまずですね。

配当性向~将来的に高配当株価も期待~

配当性向を見ると、南総通運は2016年度まで10%前後で推移しています。

そこから増配とともに配当性向も上昇していることから、最近になって同社の中で株主還元意識が高まってきたことが分かります。

決算書を見る限り昔と今で配当戦略に変わりはないようなので、潜在的に意識が変わったということかもしれません。

同社の増配余地については、配当性向は30%程度なので「数値的には」まだまだ余裕があります。

ただ、数年前は配当性向が10%前後で推移していた企業なので、実際に今後も増配するかは業績次第というところです。

   
その代わり業績は安定してるから減配リスクは低そうだね

南総通運の将来性

良い点~倉庫賃貸による固定収入が経営を下支える~

ストックビジネスを持っている

物流サービス関連の業績は堅調に推移するだろうと考えています。。

特に、倉庫の家賃収入は景気に関係なく期待できますし、アパートなどのように短期間で空室になる可能性は低いと思います(倉庫賃貸の1回あたりの契約期間は3年が相場です)。

このような固定収入が不況時に業績を下支えしてくれるので、業績が悪化しても限定的なものだと思います。

   
固定収入が期待できるビジネスモデルをストックビジネスと言うよ
業績の下値が底堅い企業は株価も底堅いので、長期投資向きの銘柄と言えるでしょうね。

悪い点~今後の成長余地は少ない~

  1. 成長余地がほとんどない
  2. 原油高の影響はこれから大きくなる

営業成績のグラフを見ても分かるとおり、南総通運の業績が今後成長する可能性は極めて低いと言えます。

運送業のような成熟産業はIT企業などの成長産業と比べて成長余地が少ないのは仕方がないのですが、業績が成長しないということは、配当金についてもいずれ頭打ちするということです。

業績を成長させるにはリスクを負って事業を拡大しなきゃいけないから投資判断が難しいね
また、本記事執筆中の2022年2月現在、原油高が1バレル90ドルを超え100ドルにも届こうかという情勢です。
原油高の影響が末端のガソリン代に影響するまで数か月かかると言われていることから、今後は燃料費の高騰による利益率の低下が懸念されます。
利益が減ると配当性向も上がるから、その時に減配しないかどうか要チェックだね

最新の業績

前年同期比で増収増益

南総通運は、2022年3/四半期決算短信で前年比10%以上の増収増益を発表しました。

増収増益の要因は、コロナワクチン2回目接種率の増加に伴い社会活動が再開される機運が生まれたことにより需要が戻ったためと思われます。

今後は燃料費の高騰の影響が大きくなると思われますが、2022年度の業績目標達成はほぼ間違いないと言えるでしょう。

本決算時の増配発表も期待

南総通運の一株当たり純利益(EPS)を見ると、3/四半期の段階ですでに予想した値を達成していることが分かります。

   
4/四半期に赤字を出せばEPSは下がるよ
未来は誰にもわかりませんが、仮にこのままの調子を維持したとすると、本決算におけるEPSの値が、45円の配当金を出した2020年の180円に匹敵する可能性があります。
配当戦略で解説したように、同社の潜在的な株主還元意識が高まっているのだとすると、本決算に合わせて増配の発表に期待できるかもしれません(あくまで皮算用ですが)。
そうなると、配当利回りも4%前後に跳ね上がるため高配当株投資家にとって旨味が出てきますね。

まとめ

この記事では、

  1. 南総通運の概要
  2. 南総通運の営業成績
  3. 南総通運の財務状況
  4. 南総通運の配当戦略
  5. 南総通運の将来性

について解説しました。

結論としては

  1. 千葉県内シェアトップの取引数
  2. ストックビジネスによる底堅い業績
  3. 増配傾向の配当金
の3つの理由から、南総通運は長期的に保有できる銘柄と判断しました。
もし予想通り増配されたら一気に高配当株に化けるかもしれないしね
とはいえ、新型コロナの再拡大や半導体の不足による物流需要減や燃料費の高騰による利益圧迫の懸念は、これから高まってくると予想されます。
したがって、同社に投資する場合は、生涯保有するつもりでフルインベストメントするというよりは、常に逃げ足を残しておくつもりでいた方がいいかなと考えます。

南総通運の企業分析は以上になります。

他の企業の銘柄分析も見たい方は、こちらの記事から飛べるようになっています。

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